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漢方を出して、本当に効くのか?

「気血水がよくわからない」

「添付文書を読んでもこれであっているのか自信がない」

「本当に漢方がきくのかな?」

最初は誰もがそう思いますよね。もちろん、私自身にもその経験があります。

初めは自分が飲んだことがある漢方薬だけを処方していました。

結論からお伝えしますと「子どもの漢方においては、もう少し肩を抜いて処方しても大丈夫」です。

その理由は以下になります。

<年齢が小さいほど、気血水のバランスの乱れが少ないから>

東洋医学では病気は体のバランスの乱れと考えます。

バランスってなんだろう?と思われるかもしれませんが、これが「気血水」「五臓」になります。

赤ちゃんの舌やお腹を見ると、ほぼ正常で気血水の偏りがありません。

生きていく時間が長くなると、食べ物や生活習慣、本人の体質も含めて個性として

気血水の偏りが出てきます。

偏りが極端になった状態が不調や病気です。

小児、特に乳幼児期の子どもたちは、まずはお腹を整え睡眠をしっかりととる。

この2つを整えてあげれば、元気になると言っても過言ではありません。

さらに漢方にはキーワードで選ぶという方法があります。

例えば、子どもによく使用する「小建中湯(しょうけんちゅうとう)」です。

風邪をひきやすい・下痢や便秘がある・いつもお腹が痛い・顔色が悪いなどの症状があったけれど

検査では異常がなく「様子を見ようかな」と思った時に使ってみてください。

上記のような虚弱体質の子どもに処方すると、

お腹を整え便秘を治し、食欲を増進しながら、風邪もひきにくくなります。

もう少し自信を持って漢方薬を処方してみたい先生は、ぜひお腹を触ってみてください。

腹直筋が緊張して、なんだか硬い印象を持つときの所見を「腹直筋攣急あり」と表現します。

この場合は小建中湯がよい適応になります。

また、お腹を触ろうとするとくすぐったがる時にも良いでしょう。

まとめ

子どもの漢方薬について自信がなくてもまずはキーワードから処方することもできる

例)小建中湯:風邪をひきやすい・下痢や便秘がある・腹痛・顔色が悪いなど

ステップアップしたい場合は、お腹を触ってみよう