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発達障害に対する和漢薬の可能性についてー第43回和漢医薬学会学術大会

神経発達症の治療として漢方薬が注目されていることをご存知ですか?

特に、乳幼児期の発達のご相談では、西洋薬を積極的に使いにくい場面が少なくありません。

そのため、診療の中心はどうしても、生活リズムを整えること、環境を調整すること、ご家族の関わり方を一緒に考えることになります。

もちろん、それらはとても大切です。

けれど、外来でご家族のお話を伺っていると、環境を整えてもなお、日々の困りごとが続いていることがあります。

偏食が強い。
癇癪が続く。
多動で目が離せない。
夜泣きや夜間覚醒で、家族全体が疲れている。

診断名がつく前の段階や、いわゆるグレーゾーンと診断された子どもたちにも、子ども本人とご家族の困りごとは、すでに生活の中にあります。

漢方薬のよさのひとつは、診断名だけで治療を始めるのではなく、目の前にある症状や体質、生活の様子から考えていけるところにあると感じています。

「まだ診断がついていないから何もできない」
「成長を待つしかない」

そう思われがちな時期にも、夜泣き、癇癪、眠りの浅さ、食の偏り、落ち着きにくさなど、今まさに困っている症状に対して、漢方薬という選択肢を検討できることがあります。

また、子どもは成長とともに、症状の出方も、体質も、家族の困りごとも変わっていきます。

乳幼児期には夜泣きや癇癪が中心だった子が、年齢とともに不安、睡眠、疲れやすさ、登園・登校のしぶりとして表現されることもあります。

その変化に合わせて、処方を見直しながら伴走できることも、漢方診療の大切な特徴だと思っています。

もちろん、漢方薬にも副作用や注意点はあります。
だからこそ、子どもの体を丁寧に診ながら、西洋医学的な評価や発達支援と矛盾しない形で、丁寧に使っていく必要があります。

今回のシンポジウムでは、偏食、癇癪、多動、夜泣きなど、乳幼児期から幼児期にみられる発達特性に関連した困りごとに対して、漢方薬がどのようにアプローチできるのかを、日々の小児漢方外来の経験をもとにお話しする予定です。

子どもたちの健やかな育ちのために。
そして、子育てをしているご家族が、少しでも安心して日々を過ごせるように。

和漢薬の可能性を、皆さまと一緒に学び、考える時間になれば嬉しく思います。

第43回和漢医薬学会学術大会

テーマ:生薬のチカラ ~和漢薬から食卓まで~
会期:2026年8月22日(土)・23日(日)
会場:昭和医科大学 上條記念館

シンポジウム

発達障害に対する和漢薬の可能性 ー生薬のチカラを軸に
日時:2026年8月23日(日)14:00〜16:00