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親子の味方になる漢方治療

育児とは、子どもの世話だけをすることではありません。産後の疲れを癒し、育児のストレスを和らげ、お母さんの体調を整える。これも立派な育児のひとつです。

心身ともに健康でなければ、十分に子どもの世話をすることはできません。母子ともに健やかに日々を送ってこそ、より良い育児ができるのです。まずは心や体の調子を整え、日々に余白を作りましょう。余白があれば、子どもに向き合うことができたり、穏やかな気持ちで夫婦の対話ができたり、人生においてやりたいことを考えたりすることができるようになります。

つまり、子どもの不調を見逃さないのはもちろん、お母さん自身の体調にも気を配り、健やかな日々を送るための地盤を築くのが大切だといえます。そして、そうした健康を手に入れるための手段のひとつに医学がありますが、一口に医学や治療と言っても、その手法や選択肢はさまざまです。

ただ、選択肢はいくつあっても多すぎることはありません。その数が希望になることすらあります。そこでまずは、どんな方法があるかを知っていただき、その上で最適なものを選んでいただきたいと思っています。

そこに西洋医学・東洋医学の区別はありません。西洋医学での治療が最適なケースもあれば、東洋医学が得意とする事例もあります。両者を併用することで相乗効果が生まれることも珍しくありません。健やかな日々を送るという目的に向けて、最善の方法を選択するよう心がけることが大切です。育児という観点で見れば、子どもに漢方薬を使った治療をすることもできますし、親子で一緒に体調を整える方法もあります。

病気は人の心身をむしばむ恐ろしいものです。しかし、治療を通して優しい言葉のあたたかさに気づき、病を乗り越えることで強さを手に入れることができます。これは、子どもたちにとって何にも代えがたい財産になるでしょう。

こうした優しさや強さをもった人たちが、互いに手を取り合うあたたかい社会を作れるよう、私も医師として小さな一歩を積み重ねていきたいと思っています。